大須は萌えているか?

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F1とオリンピックとスポーツマンシップ

なんとなく、昔からオリンピックって興味が持てないんですよね。

スポーツ観戦が嫌いというワケではありません。プロ野球は子供の頃から見てるし(大人になって見る時間激減したけど)、F1はかれこれ20年見ています。

ただ、F1なんかを見るときって、レースそのものを楽しむのはもちろんなんですが、それに加えてF1という世界そのものに興味があるんですよね。

いやね、F1ってものすごいお金(年間数百億円レベル)が掛かるワケで、そんだけの大金を投じる以上は何がなんでも結果を残したいワケじゃないですか。そうなると、レースが始まるはるか以前の段階から様々な「仕込み」があるワケですよ。真っ当な技術開発レベルのものから、バレたらスキャンダルになりかねないレベルのものまで。実際産業スパイが発覚して大騒ぎになったりした事例もありますが。

F1ドライバーも、一筋縄じゃいかない連中ばかりです。特に何度もチャンピオンを獲るようなドライバーはヤバい。言ってしまえば、皆かなりのエゴイスト揃い。日本で絶大な人気を誇ったアイルトン・セナプロストにわざとぶつけに行ってチャンピオン獲るようなコトしてるし、ミハエル・シューマッハもチャンピオンが掛かった最終レースで相手にぶつけに行ったり、予選中にわざと他車を妨害するような格好でコース上にマシンを止めるなんてコトしたりして。

頂点を狙うような連中は違法・合法のスレスレを狙っていくのが当たり前で、その勝利への執念というか怨念はすさまじい。だからこそ、何度も世界で頂点を獲れる。

スポーツマンシップ」という観点から見たらコレどうなのよ、というシーンも多いF1ですが、だからこそ面白いと思うんですよね。人間の正の感情も負の感情も、あらゆる感情の発露がそこにあるから。世界を相手にするには、キレイごとだけじゃ勝てないという身もふたもない感じが、逆に面白い。

んで、オリンピックなんですけど。

これも様々な種目の世界一を争う大会のハズなんですけど、なんかF1に比べると妙に潔癖なイメージなんですよね。いや内側はもっとドロドロしてるやろー、と思うんですが、表向きあんまりそういう部分が出てこない。オリンピックなんて世界中の国が国費を使って選手団送り出しているんだから、F1より政治的なアレコレも多そうだし、当然国の威信を賭けて勝ちを狙いに行くところでしょう。

でもなんか、そういうエグい話が表だって聞こえてこない。あるとしたら嫌韓な人らが韓国をダシに陰謀論を騒いでる程度。報道も概ね「キレイな物語」としてのオリンピックを日々流している。まーオリンピックの精神とかナントカもあるんでしょうけど。

それはそれで良いんでしょうけど、なんか個人的には物足りなく思えちゃう。なんかねー、もっと人間のエゴも含めたガチバトルを見たくなっちゃうんですよね。勝つことだけを考えて、勝つためにはあらゆることをする、みたいな。まーもちろん、勝つ前に失格になっちゃ意味無いんですけどね?

あ、そういや過去に5つの金メダルを獲得した水泳のイアン・ソープが、鬱病とアルコール依存でボロボロになっていたというニュースは、勝負の世界の怖さが垣間見えるものでしたね。

CNN.co.jp : 競泳のイアン・ソープ氏、うつ病で治療施設に入所