昨年末、なんとなく完全ワイヤレスのイヤホンを買ってみたのでした。
AppleがAirPodsを発売したときには「こんなん無くすわ」とかなんとか言われたもんですが、その後他社からも似たような製品がぽこぽこ発売され、なんやかんやで浸透しつつある完全ワイヤレスイヤホン。私も当初「いやこれは無いわ」思ってたんですが、なんか知らない間にいろんな製品が出ているのを見て、ちょっと興味が湧いてきたりもしてて。
特に、ソニーのWF-1000Xはノイズキャンセリング機能とかも付いててなかなか良さげだなー、と思いつつも、値段が2万円オーバーとそこそこ値が張るのがネック。「完全ワイヤレスとやらがどんなもんなのか、とりあえず試してみたい」という程度の自分にとっては、少々手が出しにくい価格帯。AirPodsだって17,000円くらいするしね。
逆にあんまり安すぎて「安かろう悪かろう」な製品掴まされるのも嫌なので、もうちょっと程々なレベルの製品ないかなーと思っていたところに、Ankerのオーディオブランドから完全ワイヤレスイヤホンが発売されたという話を見かけ、8,000円（正確には7,999円）という程よい価格帯で、しかも最初の500個だけ1000円引きとか言われて、まんまと釣られた次第。
なんか1月中に上位グレードのLiberty+ってのも出るようですが、とりあえず試してみたい程度の私には廉価版の価格帯のがしっくり来ました。
ケースがバッテリーも兼ねていて、イヤホン単体での連続使用時間は公称3.5時間、ケースに入れて充電すれば24時間使用可能とのこと（+だと48時間と倍になるらしい）。バッテリーが切れるまで連続使用したコトは無いですが、2時間半くらい連続使用しても特に問題無かったので、通勤・通学に使うにはまったく問題無いレベルかなと。ケース前面にバッテリーインジケータが付いているのも親切。
イヤホンをケースにしまうときも、充電が始まるとイヤホンのインジケータが点灯するので、充電してたつもりができてなかった、という悲劇も予防できます。
あと、イヤホンの「Zolo」と書かれている部分はボタンとなっており、これを押し込むことで再生／停止や、曲のスキップ／頭出し、あと電話に出たりもできます（ハンズフリー機能付き）。ただ、まだこれでの通話は試したコト無いんですが。
一度ペアリングを済ませれば、ケースから取り出せば自動的に接続され、ケースにしまうと自動的に接続解除されるというのは他社のヤツと同じですかね。これ、便利ですねぇ。Bluetoothレシーバーだと、電源切り忘れてずっと接続されてた、とかたまにあるし……。
肝心の音質は、思いの外良好。完全ワイヤレスとしては安めの価格帯なのであまり期待してなかったんですが、低音から高音までバランス良く鳴らしてくれます。常用してたSHURE SE215に比べるとさすがにやや劣りますが、いやでもこれ通勤で聴いたりする分には十分でしょう。
そして気になってた接続の安定性ですが、「やや難あり」といった印象。名古屋駅みたいな人の多い場所で聴いていても、音がプツプツ切れることはほとんど無く（全く無いとは言わない）、そこは問題ないんですが……気になるのは、時折音の中心が左右にズレるんですよね。左に寄ったり、右に寄ったり。少しすれば大体は直るんですが、モノラルの音だと特に不安定になるかも（Audible聴いてるときにちょいちょい気になる）。左右が独立している完全ワイヤレスならではの現象ではあるんでしょうけど、他の製品も似たような現象が起きがちなのか、この製品だから起きるのかが良く分かってないですが。
この現象、周囲の電波の多さとはあんまり関係が無いような気がしてて、人通りの無い道を歩いてる時でも起きたりします。まぁ大体は安定してるんですけど、気になるっちゃ気になる。そんなレベル。
あともう一つ弱点として挙げておきたいのは、音量のレベルが粗いコト。つまり、ボリュームを上げたときに、アナログ的に滑らかに音量が上がっていくのではなくて、階段状にドンと上がるんですよね。これはちょっと辛い。もうちょっと細かいレベルで調整できたら……と思うんですが。これ、+だともっとレベル細かくなったりするんですかねえ。
全体的な印象としては、難点はあるものの、完全ワイヤレスイヤホンのエントリーモデルとしては十分かな、という感じ。コードから完全に開放される恩恵は地味に大きい（例えば今の季節だと、首にマフラー巻くときにコード気にしなくて済む）ので、日々の通勤にはコレ使おうかと思います。
なお、これ書いている現在、Ankerの方で完全に在庫切れになってしまっているようで、Amazonで検索にひっかからなくなってる……（ヨドバシやビックカメラでもステータスは「お取り寄せ」になってる）。
