フルモデルチェンジして4代目となるメルセデス・ベンツ Aクラス、先日日本でも正式に記者発表されましたね。
ウチは3代目Aクラスが発表になった際、最初期モデルのA180を予約して2013年の3月に納車され、今現在も乗り続けております。走行距離は5万キロいって無いくらい。新型が発表になった影響もあるのか、このブログのAクラス買ったときの記事とか、故障したときの記事が時折読まれていたりもするようなので、ウチと同じような状況で4代目Aクラスのコトが気になってるけど実際どうなん?っていう人向けに、ちょっと書いてみたいと思います。
「ウチと同じような状況」というのは、今までだいたい国産車乗ってきてクルマにそこまで高い金払うのもアレなんだけど、なんかちょっとAクラス良さげに見えてて300万そこそこで買えるんだったら……と気になってる状況を指します。
故障する?
3代目を5年半乗ってきて、明確にクルマがぶっ壊れたのは一度です。ただ、この時はシフトをDレンジに入れてアクセル踏むと勝手にニュートラルになってしまう、つまり自走不可という結構シャレにならない故障でした。
故障箇所は右フロントの車速センサで、センサを交換すれば直るものだったんですが、センサひとつ壊れたら走れなくなるというのは、イマドキの電子制御されているクルマの怖さでもあります。この故障が起きたのは購入後ちょうど3年ちょいが過ぎ、「メルセデス・ケア」という新車購入後3年間は無償修理等のサービスが受けられるプログラムの期間が切れた直後という絶妙なタイミングだったんですが、このときは無償で修理してもらえました。
他に、リコールが2回ありましたね確か。もう内容忘れちゃったけど。車速センサの故障は3日間の入庫、リコール時は予約しておいて半日程度の入庫といった感じ。
あとはあれだ、走行中にエンジンチェックランプが点灯してディーラーに持っていったコトあったなあ。日頃はうちのかーちゃんがチョイ乗りで使うコトが多いので、低回転でしかエンジンが使われておらず、デポジットがたまってチェックランプが点いた……とのコトでしたが。チェックランプ点灯条件の調整をしてもらい、あとは自分が運転するときにはたまに回し気味に乗るコトで、その後は再発しませんでした。
ほとんど壊れるコトなんて無い国産車に比べると、トラブル出やすいかな?という印象はあります。ただ、フルモデルチェンジして一新されたクルマの最初期型にしてみたら、まあこんなもんかっていう気もします。とにかくトラブルが起きないクルマを、というのであればマイナーチェンジを経て熟れた頃合いに買った方が無難かと思いますし、国産車買った方が良いようにも思います。
維持費は?
故障は上に書いた程度で有償修理にはなっていないし、幸い事故を起こしたりもしていないので、特に輸入車だから高く付いた、みたいな話は無いですねえ。あるとしたら車検費用くらいでしょうか。3年目の車検はほぼ10万円というところだったんですが、5年目の車検は20万ほどになりました。
これは、アイドリングストップ機能用のバッテリーがへたっていると言われて交換したり、あとオイル系もまとめて交換したりしたのが影響している感じですね。消耗品を交換したコトを考えると、国産車に比べてそこまで目の玉飛び出るような金額でも無いとは思いますが。
4代目の狙い目グレード&オプション設定は?
まず日本で発売されるグレードを見てみますと、ベースグレードの「A180」、装備が足された「A180 Style」、限定モデルの「A180 Edition 1」とあるんですが、「Edition 1」は価格がはね上がるので止めときましょう。なのでまず問題は、ベースグレードにするかStyleにするか、という点。
まず、ベースグレードが322万円~、Styleが362万円~となっているので、40万円の価格差があります。結構なもんですね。3代目のときは、ベースグレードが298万円に収まっていた気がするので、そもそも先代から20万円以上値上がりしておるんですが。
ベースグレードに無くて、Styleに標準装備される主な装備を見てみますと、
- パークトロニック・アクティブパーキングアシスト(近接警報・縦列駐車アシスト)
- 後席・リヤのプライバシーウインドウ
- メモリ機能付きパワーシート・シートヒーター・電動ランバーサポート
- キーレスゴー(キーレスエントリー・プッシュスタート)
- 10.25インチコクピットディスプレイ
てな感じ。価格を重視するなら我慢しても……という気がしないでもありませんが、個人的に気になるのは運転席側のディスプレイが、ベースグレードだと7インチになってしまう点。4代目は運転席のメーターもフルデジタルとなり、ナビ用のモニタと繋がって1枚の板のようになっているワケですが、ディスプレイとしては運転席と中央の2枚。
どちらのグレードも中央のディスプレイは10.25インチになるものの、運転席側のディスプレイサイズが異なるというコトです。そうなると、ベースグレードの場合は表示領域が狭い分、表示内容に相応の制約が課されるモノと思われます。先進のインフォテインメントが売りの4代目Aクラス、ここを妥協するかどうかというのはかなり悩ましい選択ではないかと。
あと、「推奨オプション」として用意されているのが以下の3つ。
- ナビゲーションパッケージ(ナビシステム・テレビ・標識認識機能・Mercedes me connect対応):18万円
- レーダーセーフティパッケージ(PRE-SAFE・ブラインドスポットアシスト・緊急自動ブレーキ等):24万円
- AMGライン(AMGエアロ・スポーツステアリング・18インチホイール等):25万円
「AMGライン」はベースグレードにはそもそも適用できません。基本的には内外装がカッチョ良くなるオプションなので、見た目そんなに気にしない人ならば切っても差し支えないでしょう。問題は、ナビ機能も実はオプションなのです。ナビ機能省いたらこのクルマ何が面白いの?っていう気もしますが、オプションなのです。なので、少なくともこの18万円はマストと考えるべきかと思います。
Mercedes me connectはトヨタでもやってるようなテレマティクスサービスですね。クルマから離れた状態で、スマホアプリから狭い場所に駐車させるコトができるリモートパーキングアシストなんて機能もあって、なにそれ面白いとは思うんですが、Aクラスでもやれるのかは不明。
んで、各所で「Sクラスと同等の安全装備が」なんて言われている機能のほとんどが、「レーダーセーフティパッケージ」の中に入っています。なので、そこに惹かれている人はこのオプションも必須です。あと、ベースグレードとStyleではオプションの値段は同じなんですが、Styleにだけ自動再発進機能が付くようです(停止後30秒以内に前走車が発進した場合に、アクセル踏まなくても自動的に再発進してくれるという、ちまちま動く渋滞時には嬉しいシステム)。
それ考えると、レーダーセーフティパッケージも欲しくなるよねー……という感じで、ナビパッケージと合わせて42万円、ベースグレードに合わせるにしても、Styleの最低ラインの価格くらいにはなっちゃうよねー、という感じです。
ちなみに、64色のアンビエントライト(インパネやエアコン送風口が色んな色に光るヤツ)は受注生産オプションの「AMGレザーエクスクルーシブパッケージ」の中に含まれており、この価格が20万円。また、このパッケージを付けるには「AMGライン」の装着も必要となっているため、実はかなり高級な装備です。ウチにはムリッす。
Aクラスの紹介記事には魅力的な装備がいろいろ紹介されているんですが、それらを実際に味わいたいとなると、なんやかんやで結構な金額になってしまうという、なかなかあざとい仕組みになっていますメルセデス・ベンツさん。
もちろん、4代目Aクラスの目玉機能であるMBUXは標準搭載されているワケなんですが、MBUXも実際どれくらい使い物になるかは正直未知数ですからね。各国でローカライズしているワケなので、すでに発売されている欧州の評判は当てになりませんし。そう考えると、発売直後にこのクルマを買うのはかなりリスキーであると言っても差し支えはないでしょう。そうでなくとも、先代より高くなっているんだし。
とりあえず発売後しばらく様子を見て、評価が固まってから検討するのが賢いと思いますし、待てるなら最初のマイナーチェンジくらいまで待った方が全体的に熟れて良いと思いますよ。ええ。人柱になるにはあまりにも高額な買い物ですからね。さすがに新型iPhone買うようなノリで手を出すのはちょっとね。ええ。