大須は萌えているか?

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F1[22] フランスGP 予選

この記事を書いている今日は日本GPのチケット一般発売開始日だったので、発売開始と同時にチケットを購入せんと販売ページへのアクセスを試みていたのですが、結局チケットを購入するのに一時間以上かかりました。毎度、日本GPのチケット発売開始当日はかなりの大混雑にはなっていたとは思うんですが、こんなにアクセスできないものだったっけ……。

チケット購入ですっかり燃え尽きてしまったんですが、昨日のF1の感想も書いておかねば……というコトで、F1フランスGP予選の話。

レッドブル優勢かと思いきや

今回もレッドブルフェラーリが競り合う展開になっていますが、FP3ではフェルスタッペンがトップタイムを叩き出し、仕上がりも順調そうに見えたのでこのまま予選もトップで行くのかな、なんて思っていました。しかし、結果的にはルクレールがポールを奪取、フェルスタッペンはその横に並ぶ格好に。

フェラーリはPU全取っ替えで最後尾スタートが確定しているサインツを、Q3まで走らせてルクレールの引っ張り役にするという作戦を取りましたが、タイム差的にはアレが無くてもルクレールはポールを取れていたんでしょうね。ストレート重視レッドブルに対して、ダウンフォースつけ気味のフェラーリとしては引っ張り役が居たほうが確実にポールを狙える、と考えたんでしょうか。

ポールリカールは比較的オーバーテイクは狙いやすいサーキットというコトで、フェルスタッペンも2番手であること自体には落胆はしていない感じですが、想定していたよりも予選ペースが遅かったとコメントしてますね。レッドブルはペレスも3番手に居るので、2台でルクレールをうまく揺さぶれるかというのがカギになりそう。

あとはタイヤ戦略がどうなるかですよね。フランスも今かなり暑いみたいで、路面温度も50℃以上を記録している状態。決勝ではその暑いコンディションがタイヤにどう影響するか。ピレリの予想する最速の戦略はミディアム→ハードの1ストップみたいですが、オーストリアでもそういって外したりしたからなあ……。ただ、ポールリカールのピットレーンは出口側が90メートル延長された上に制限速度が60km/hに引き下げられたそうなので、ピットのロスタイムが上がっている(グリーンフラッグ時で27秒前後)とのコトなので、1ストップで走りきれるならそれに越したことはないが、あとはレース前半のデグラデーションの状態を見て判断する、という感じになりますか。

タイヤの残し方についてはルクレールがミディアム2セット・ハード1セットとなっているのに対し、レッドブルの二人はミディアム1セット・ハード2セットという形。このタイヤの違いが影響するのかどうかも気になるところ。オーストリアではレッドブルのほうがタイヤ的に苦しい立場に追い込まれたワケですが、今回はどうなるか。

あんまりタイムが伸びなかったメルセデス

ポールリカールみたいなサーキットはメルセデス得意なんじゃないかと思っていたんですが、なんかトップ2チームからは完全に置いていかれた状態で、むしろマクラーレンのノリスに間に入られてしまう格好に。Q3の最後、ハミルトンが自画自賛するラップを決めてなんとか4番手という状態なので、なかなか相対的なパフォーマンスとしては前に進めていない感じ。ハミルトン自身も、そこまでの差が開いてしまったコトについてはちょっと驚いている感じ。

“We of course were hoping to be a lot closer than we are. In my mind, I thought that if we make an improvement of half-a-tenth to a tenth with the car, maybe we will be two-tenths off, or something like that, but we are a second off. And I don’t have an answer for that.

via: Hamilton thrilled with ‘beautiful lap’ for P4 as he and Russell aim to battle Perez on Sunday | Formula 1®

メルセデスは予選よりは決勝のほうがパフォーマンスが高いケースが多く、その理由をちゃんと理解する必要がある、みたいなコトをラッセルがコメントしていますが、メルセデスってマシンの特性としてタイヤになかなか熱が入らない感じがしますもんねえ。なので一発でタイムを出さなければいけない予選では苦戦しがちだけど、タイヤを長持ちさせるコトはできるからロングランではコンスタントにタイムが出せる、という感じなんでしょうか。あとは、そのマシン特性をどうやったら調整できるのか、っていう話なんでしょうけど。

そういう意味でいうと、高い路面温度が懸念されている今回の決勝はメルセデスにとってはむしろ追い風になったりしないだろうか、なんて思ったりもするんですが。

そのほか

今回アップグレードを持ち込んだというアルファタウリですが、角田がQ3に進出した一方でガスリーはQ1ノックアウトという結果に。角田もかなりヒヤヒヤのQ3進出だったので、アップデートでパフォーマンス爆上がり……という感じでもないのが気になるところではあります。

ガスリーは金曜日は好パフォーマンスを発揮していただけに、土曜になってなんでここまで崩れてしまったのかは気になるところ。中継ではマシントラブルでは?なんていう話も出ていましたが、ガスリーのコメントを見る限りは原因をつかめていない様子。

“To be fair, between yesterday and today, it’s just been completely different, so I don’t really fully understand where it stands,” added Gasly. “Yesterday was very positive. But [for FP3], it felt like a different car, and then again in qualifying it wasn’t great. Ultimately it was close, but it wasn’t as competitive as yesterday. We need more time and we’ll just need time to analyse everything.”

via: Home favourites Gasly and Ocon mystified as both fail to make Q3 in France | Formula 1®

地元のレースだけに良いところを見せたいでしょうが、どこまで巻き返せるか。同じく地元のオコンもQ2ノックアウトの12番手という結果になりましたが、Q3に進出したサインツとマグヌッセンがペナルティで最後尾に下がるので、10番手スタートという形になります。角田も2つ繰り上がって8番手スタートとなりますが、この順位を守りきれるかどうか。マクラーレンやアルピーヌに比べるとやはりアルファタウリは見劣りする印象なので、攻めのレースというよりは守りのレースになっちゃうんじゃないかなーという気がします。

そもそもQ3でルクレールを引っ張るというミッションを負っていたサインツはともかく、マグヌッセンはなんのためにQ3まで進出したんだ……?と思っていたら、本人のコメントで「ミックにトウを与えるつもりでいたんだけど彼がQ2に進出できなかったんで、特に意味は無いけど速いクルマで走るのが楽しいからそのまま走り続けたんだ」みたいなコト言ってて、効率を最大限重視する現代のF1とは思えぬ牧歌的な雰囲気になんだかほっこりしてしまったのでした。

The plan was to go out and help Mick with the tow but then he didn’t get through to Q2. We had already planned to go out, so we went out even though there was no point, it was just kind of fun anyway with a fast car.

via: What the teams said - Qualifying at the 2022 French Grand Prix | Formula 1®

マグヌッセンがこんな調子でQ3まで行ってしまった一方、トラックリミット違反でベストタイムを取り消されてQ1ノックアウトとなったミックにとっては悔しい予選だったでしょうね。チームとしても「どうしてこうなった」感が強そう。