大須は萌えているか?

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『ジョジョ』における「URYYY」「WRYYY」「ウリイイイ」の違いについて

すいませんまたジョジョネタです。

ジョジョの奇妙な冒険』関連で時折話題に上るのが、「URYYY」と「WRYYY」の違い。主にディオの発する奇声(?)として知られるこのセリフ、読み方としてはどちらも同じ「ウリイイイ」なんですが、人によって表記に揺れがあって「どちらが正しいのか」「どう違うのか」なんてコトが疑問として浮かび上がるワケです。

これ、どっちが正しいかって意味で言うと「どっちも正しい」です。どっちの表記も実際に原作の中で使用されているので。じゃあどう違うのかっていうと、第一部の途中までが「URYYY」でそれ以降が「WRYYY」。第一部はジャンプ誌上では読んでいないので単行本を根拠にすると、「血戦!JoJoDio」(文庫版(Kindle版)だと「炎と氷 ジョナサンとディオ その①」)以前が「URYYY」、それ以降が「WRYYY」の表記になっています(第一部が「URYYY」で第三部が「WRYYY」というのは間違い)。


(via Kindle版『ジョジョの奇妙な冒険 第1部 モノクロ版3』 No.176より)


(via Kindle版『ジョジョの奇妙な冒険 第1部 モノクロ版 3』 No.194より)

タイミングとしてはウィンドナイツ・ロットにおける最終決戦の途中で表記が切り替わっており、「なんで?」という気がしないでもないですが。ダイアーがその散り際に波紋入りの薔薇をディオの目に突き刺し(スピードワゴン曰く「初めて味わったヤツの屈辱的波紋体験」)、その本性を剥き出しにした(スピードワゴン曰く「この世のどんな悪よりもドス黒い性格」)場面以降で表記が変わるので、つまり波紋エネルギーが「URYYY」を「WRYYY」に変えたのかもしれません。

ちなみにこの「URYYY」はディオの専売ではなく、ディオにゾンビにされた連中も使っているので、吸血鬼及び吸血鬼によってゾンビ化した連中の上げる奇怪な叫び声という理解で良いのかなと。第二部で登場する石仮面を作った張本人であるカーズや、他の「柱の男」たちは使ってないですね(第二部ラスト近くでカーズが「RRRYYYYEEEE」みたいな叫びを上げていますが、「ウリイ」じゃないのでノーカンで)。

ディオが最初にこの叫び声を上げたのはジョースター邸で石仮面を被り人間やめて警察のだんなを殺した直後ですが、その時の表記は「UREEYYY(ウリリイイイイイイ)」。さらにもう一人の警官の精気を吸い取ったあとは「UUURRRRYYY(ウウウリーーーイイイ)」。特にそれ自体に意味のあるセリフでは無いんで、この辺はその時のフィーリングで「U(W)」や「R」「Y」の数を増やしたり、「E」を付け加えれば良いようです。


(via Kindle版『ジョジョの奇妙な冒険 第1部 モノクロ版 1』 No.270より、記念すべき初ウリイ)

あと「WOOORRRYYYYYYY(ウウウウリリリイイイイイイイ)」「WRYYAAAAA(ウリイイアアアアア)」みたく「O」や「A」を足すバリエーションも存在します。さらにごくまれに、カタカナで「ウリイイイ」と表記されたケースも。第三部ラストの有名な「ロードローラーだッ!」のあとのセリフなんかがそうですね。


(via Kindle版『ジョジョの奇妙な冒険 第3部 モノクロ版 10: 17』 No.263より)

こうしてみてみると、原作に忠実に考えるならば波紋をブチ食らうまでの初期のディオのセリフとして表現したいなら「URYYY」、それ以降ならば「WRYYY」と書くのが正しそうですが、原作にカタカナ表記まで混じっているくらいだし正直その辺はもうフィーリングで良いよーな気も。

ついでに、これまた時折話題に出るのが「ディオ」の表記。これは第一部のときが「ディオ」とカタカナ表記で、第三部以降は「DIO」という表記でほぼ揃えられています(完全に、ではないんですが)。まー第一部ではやや線が細いイメージのあったディオが、第三部ではなんだか妙にマッチョな雰囲気になりましたからねぇ。「ディオ」と「DIO」の違いは結構大きいのかも。Wikipediaによると

Part1での表記「ディオ」は元レインボー、ブラック・サバスロニー・ジェイムス・ディオ、Part3以降の表記「DIO」は、そのロニー・ジェイムス・ディオが結成したバンド「ディオ (Dio) 」に由来する。

via: ディオ・ブランドー - Wikipedia

……だそうです。「Dio」と表記する場合は『スティール・ボール・ラン』に登場するディエゴ・ブランドーを指したりするので注意しましょう。

(ちなみに私はそのうち読もうと思いつつ、『スティール・ボール・ラン』以降は未読だったりして)