なんだか既視感のある表彰台。F1バーレーンGP決勝。
決勝結果：
2013 FORMULA 1 GULF AIR BAHRAIN GRAND PRIX - The Official F1 Website
決勝後ドライバーコメント：
Race - selected team and driver quotes - The Official F1 Website
決勝後記者会見：
FIA post-race press conference - Bahrain - The Official F1 Website
表彰台の顔ぶれが
まぁ、ベッテルは強いだろうとは思ってました。皆思ってただろうけど。一方、フェラーリがここまで悲惨な展開になるとは思ってませんでした。皆思って無かっただろうけど。そしてポールのロズベルグがあっという間に集団の中に飲み込まれて行った様はもののあはれを感じずにはいられません（？）。
んで、アロンソがDRSをぶっ壊して転落して以降はベッテルが悠々トップ独走なのは当然として、2位3位にロータスの2台が飛び込んできたってのはスゴイですね。いや去年も同じようなグリッドから表彰台に飛び込んできたことを考えれば十分あり得る話ではあったんですけど、今年のロータスはなんか調子悪そうに見えたんですよね。
しかしそこはタイヤに優しいコトで定評のあるロータス、決勝ではライコネンが2ストップ作戦を敢行し、かつ3ストップのライバルと互角以上のレースペースを見せてあれよあれよとポジションアップ。フェラーリの転落に助けられたという側面もあったにせよ、見事なレース運びでした。ロズベルグとは逆の意味で予選と決勝のギャップがスゴイ。
そして、開幕から好調なライコネンに加えて、その影に隠れていたグロージャンが結果を出したのが大きいですよね。今回から新しいシャシーを投入したとのことですが、その影響もあるんでしょうか。にしても、開幕からここまでの不調がウソみたいな走りでした。予選でQ2ノックアウト食らったときはどうしたもんかと思いましたが。
奇しくも去年と同じ顔ぶれになった表彰台ですが、去年以上にロータスの健闘ぶりが際立ったレースだったなぁと。
白熱した中団争い
今回はトップ争い以外は結構接戦となり、4位以下の争いもなかなか面白かったですね。ていうか、初の3位表彰台まであと少しのところまできていたもののグロージャンにブチ抜かれたディ・レスタは残念でもありましたが。今回は予選からほぼ完璧な出来だったんですけどね、彼。結果的には、ライコネン以外で2ストップ作戦が出来たのはディ・レスタだけ。
その後ろのハミルトン、ペレス、ウェバー、アロンソの争いも盛り上がってましたねぇ。アロンソはDRS使えないのがなんとも歯がゆい感じでしたが。マシンの出来はホント良さそうだっただけにね……。
ペレスはチームメイトのバトンとも接触するなど、なんか悪いクセが出ていたよーな気がしますが、なんやかんやで6位入賞。もちろんマクラーレン移籍後最上位。ここから覚醒して行くのか、それとも。ペレスにしてやられたあと後退したバトンは、それでもペレスを賞賛するコメントしてます。なんというイケメン。でも、「チェコはいささか乱暴だったしちょっと普通ではなかったけどね」とたしなめてたりもします。
この先バトンに「チェコの野郎マジうぜえ」くらい言わせたら、ペレスも一人前ですね（？）。
ポールスタートだったロズベルグはズルズル後退し、気がつけば9位フィニッシュ。どうしてこうなった。後方からスタートしたハミルトンが5位フィニッシュであることを考えると、今のF1の戦略の難しさが垣間見えるよーな気がします。ていうか今回のロズベルグって最後の最後のまでタイヤが苦しくて、結局4ストップを強いられているんですよね。今回のこの2台の差は興味深いところ。
そのほか
実はマルドナド師匠があとひとつでポイント圏内だった件。
あと、ザウバーのグティエレスがケーターハムのピックに負けてる件も微妙な味わいが。
次はいよいよヨーロッパラウンド開幕のスペイン。マクラーレンはBスペックを投入するという話ですが、ここから各チームの開発力の差も出てきますね。マクラーレンが普通に表彰台を争えるようになると、シーズンがより面白くなるというものですが。
おまけ：琢磨の話
そういや、インディ参戦中の佐藤琢磨が初優勝を達成したというニュースが出てましたね。もちろん日本人ドライバーがインディで優勝するのは史上初の快挙。今まであと一歩のところで運に恵まれなかった琢磨ですが、ついにという感じ。
F1からインディに行ったドライバーが皆成功できるワケでは無いコトを考えると、やはり琢磨のレーサーとしての才能はスゴイのだなと思わされますが、それゆえにちょっと悔しくもあります。私はアメリカンモータースポーツよりもやっぱりF1が好きで、そしてF1で走る佐藤琢磨が好きだったので。
ポディウムの真ん中にいる琢磨の写真を見ると、F1でこの光景を見たかったなーとついつい思っちゃったりして。もちろん今回の快挙は喜ばしいのですが、しかしBARホンダを駆る琢磨にF1における日本人初優勝の可能性を感じていたあの頃の感情を思い出すにつけ、複雑な気持ちにもなってしまうのです。
F1ってホント難しいな……。
