この記事は「九州縦断ツアーその1:俺提督、坊ノ岬ニ轟沈ス」の続きです。
「ラピュタロード」へ
とりあえず坊ノ岬へ行くという目的は達せられたワケですが、このまま帰宅するのもあんまりなので、そのまま九州見物へとなだれ込みます。ていうか最初からそのつもりで諸々手配してたんですけどね?
鹿児島で一泊した翌日は、また新幹線に乗り熊本まで行き、レンタカーを借りて阿蘇山方面へと向かいます。九州は学生の頃にクルマでぐるっと一周したんですけど、阿蘇山は特に印象に残ってて、ぜひまた行きたいなと。
ちなみに、今回のクルマはヴィッツでした。ただし走行距離が500キロというバリ新車。室内も新車のかほりで満たされております。このクルマは旅行最終日まで借りて、最後に福岡で乗り捨て返却する算段。
んで、今回阿蘇の中でもまず行ってみたかったのが通称「ラピュタロード」。天空に向かって道が続いているように見えることからそう呼ばれているみたいで、メディアに紹介されたこともあり訪れる人が増えているんだとか。
場所はおおよその場所をナビに設定しておけば、あとは迷わないと思います。「ラピュタロード」自体はかなり狭い道なんですが、ミルクロード(県道339号線)からの分岐点にクルマを置いておける空きスペースがあり、そこにたくさんクルマやバイクが停まってたんですぐ分かりました。
クルマを駐めたあとは、丘の上に登って景色を眺めて見ることにします。ていうか、この辺の歩道も空に向かって歩いてるみたいで気分いいですね。
この日も雲の多い天気で、あんまり見晴らしが良くないのが残念でしたが……で、写真右下に見える道がラピュタロード」。
確かに絶景……なんですが、眼下に広がる景色はいかにも日本的な田園風景のため、なんというかイマイチラピュタ感に欠けるよーな気も。
ちなみに、この道がいかにも空に向かって伸びているように撮影しようと思ったら、丘の上からではなく下の道端から撮る必要があります。下の写真でいうと、バイクが停まってるあたり。
ここを下って行くとそのまま「ラピュタロード」を通ることになるんですけど、この道って道幅が狭いもんだから、ここにバイクや人が滞留すると結構危ない気がします。カメラ片手に子供を連れてこの撮影ポイントまで歩いている人も居て、安全面を考えるとこれなんとかならんかなぁと思ったり。
「ラピュタロード」魅力一杯、危険も… 阿蘇で人気に:朝日新聞デジタル
とはいえ、こんな場所じゃ道を拡張するのも難しそうですが……。
阿蘇山火口
「ラピュタロード」を見物したあとは、そのまま道を下り道の駅阿蘇で昼飯。ここで売ってた壺焼きカルビ丼が妙に美味かったです。
そして今度は阿蘇山の火口方面へと。途中、ひたすら草原が続く「草千里」にも寄ろうかと思ったものの、完全に雲に覆われほとんど先が見えない状態だったためスルーしました。それでも、結構な人が居ましたけどね。
でも火口は一度見てみたかったので、有料の阿蘇山公園道路を通って中岳火口近くの駐車場へ。前回阿蘇に来た時にはここまで来なかったんですよね。有料道入り口では「喘息とか大丈夫ですか?」と聞かれたりもしました。火山ガスが流れているため、喘息や気管支炎を持っている人はNGなんですね。
有料道終点の駐車場から火口は歩いてすぐの距離。火口からは濛々と煙が吹き出しているんですが、曇天とあいまってどこまでが噴煙でどこからが雲なのかようわからん状態。
ただとにかく、そのスケールと迫力には圧倒されますね。そりゃ思わず飛行機ごとカーズを沈めたくもなりますよ(?)。
しかしここ、標高の高さを差し引いても酸素が少ない感じはしました。体感レベルで少し息苦しい感じ。草原が広がるエリアと、この荒涼とした火口付近のギャップがすごいですね、阿蘇山て。
「下り宮」草部吉見神社
阿蘇山の次は、さらに宮崎県方面まで足を伸ばしてみます。いや、そういや高千穂とか行ったコト無かったんで行ってみようかとね。んで、阿蘇から高千穂に向かう途中にある草部吉見神社という神社にも寄ってみました。
ここ、お社が鳥居から階段を下っていったところにある「下り宮」と呼ばれるちょっと珍しい神社。普通は平地か階段を上った先にありますよねぇ、神社の社殿って。
んで、階段を下りきった先にある拝殿の右手側に「不老長寿の水」なる案内看板があり、思わず先にそっちへ行ってみるコトに。
すると、なにやら怪しげな池が。寸胴なドラゴンみたいなのも居るんですが、どうもコレかつてここに住んでいたとされる大蛇を表しているっぽいですね。その大蛇を征伐したとされるのが神武天皇の皇子とされる日子八井命。この神社の祭神でもあるようです。
で、どうやら池の畔にあるコレが不老長寿の水らしい。とりあえず飲んどきました。
伝承によると、大蛇が住んでいた頃は社殿のあたりも含め全て池になっており、大蛇退治後に池を埋めて社殿を建てたというコトらしいです。池の跡だと考えると、こうして下ったところに社殿があるのも納得?
そして神社の拝殿はこちら。
こんなとこにも「祝 御遷宮」なんて幟が立ってたりして、伊勢神宮パネェという感じであります。あと、拝殿の後ろにある本殿を見てみると、かなり凝った意匠が施されていたりもします。
小さいながらも由緒を感じる神社ですねぇ。
天岩戸神社~高千穂神社
草部吉見神社に参拝したあとは、いよいよ宮崎県に入り高千穂へ。で、まずは天岩戸神社に行ってみました。
今まで長野や岐阜の戸隠神社で「岩戸の破片」みたいなものを見たりはしたんですが、こちらはまさに天岩戸があったとされる場所そのものです。ホンマかいな。
ただここ、例によってパワースポットとかで有名になりすぎちゃってるせいか、観光客めっちゃ多い。駐車場でしばし空き待ちになるくらい。で、天岩戸とされる洞窟を見るには授与所にて受付を済ませて案内してもらう形になるんですが(勝手に入っちゃダメらしい)、結構時間掛かりそうなのでパスしました。
で、お次は高千穂神社、そして有名な高千穂峡方面へ。神社に参拝する前に、すぐ近くにある道の駅で休憩したんですが、駐車場の端っこのほうにあった天鈿女命の石像が超怖かったです。岩戸の前で裸踊りしたっていう神様ね。
高千穂神社も結構賑わってましたが、天岩戸神社ほどでは無かったかな?
高千穂峡
ここの景観は一見の価値ありですね。切り立つような断崖と、独特な形に削られた岩が見せる風景はとてもユニーク。
しかし、なんかやたらたくさんのボートが居て、挙げ句テンション高めなバカップルがキャーキャー叫んでたりしたのがややアレでした。
さすがに男一人でボートに乗るのも躊躇われたので上から写真を撮るに留めましたが、それでも総じて素晴らしい景観であり、ここまで来て良かったと思える場所でした。ここ、紅葉の季節に来たりするとまた素晴らしいんでしょうねぇ。
阿蘇山アゲイン
高千穂峡を見終えて、さて熊本市内に予約してあるホテルまで戻ろう……と思ったんですが、このときだいぶ天気が良くなってきてたんですよ。
で、今なら阿蘇の草千里とか良い感じになってるんじゃね?なんてふと思ってしまったりしまして。で、思わずもう一度阿蘇の山道を駆け上ってしまったのでした。その結果、
……やっぱり山の天気は別物であるコトがよく分かったのでした。オマケにこのときすでに日がかなり傾いており、近くにあるレストハウスも営業を終えてしまっていたため、昼頃には大勢いた観光客はほとんど居なくなっておりました。結果、大草原に一人ぼっちみたいな状況になり、私の脳内ではドラクエのアレフガルドのBGMが再生されておりました。
ちなみにここ、至る所に牛や馬のうんこが落ちているので、歩く際には注意が必要です。気を抜くとすぐにうんこ踏むハメになります。ていうか踏みました。クソぅ。
ただ、帰りがけに雲の隙間から光が差すキレイな光景にも出会えたので良しとします。
ちなみに、この日の晩飯は当然のように熊本ラーメンでした。
このラーメンを食ったお店は飲み屋街の一角にあり、もう少し足を伸ばすと熊本名物の風俗街もあったりします。ただ、私はラーメン食ったらまっすぐホテル戻って寝ましたがね!
……続く。