大須は萌えているか?

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九州縦断ツアーその5:雲仙と堤防から見る絶景

この記事は「九州縦断ツアーその4:自衛艦とハンバーガー」の続きです。

雲仙に登る

この日が旅行最終日ではあるのですが、私は17時半くらい博多発の新幹線を押さえており、同行の荒川氏(東京在住)は同じくらいの時間に福岡空港発の飛行機を押さえていたため、ちょいと時間に余裕はあります。なので、宿泊地(諫早)から寄り道しながら福岡に向かうコトに。

長崎市内で今回見たい場所(提督的な意味で)はだいたい行けた気がするし、佐世保も前日行ってしまったので、諫早から東へと向かい、島原半島ど真ん中にある雲仙に行ってみるコトにしました。……ていうか、私は熊本からフェリーで渡ってきたときに雲仙眺めながら走ってきたんですが、その時は山頂付近に雲がかかっててよく見えなかったしね。

そんなワケで、諫早から国道57号線を辿り雲仙方面へ。峠道を走り、雲仙温泉を通り抜け、仁田峠の自動車専用道へ。ここを登り切った先に駐車場があり、雲仙ロープウェイの駅もあります。

我々は朝の9時半くらいには到着していたのでサクッとクルマを駐めるコトができたんですが、そこからどんどん混み始めて、ほどなくして駐車場空き待ちの車列ができるほどになってました。人気あるんですねぇ、ここ。駐車場に「1時間以内の駐車にご協力ください」という看板があったんですが、その渋滞ぶりを見て思わず納得。ガッツリ登山する人は、少し離れた駐車場に駐めるみたい。

駐車後ロープウェイの切符を買い乗り込んだワケですが、高いところ苦手な身としてはロープウェイってやや苦手な乗り物です。しかも、ここのロープウェイは山の斜面沿いではなく、そこそこ深い谷の上を通過するので、さらにスリリング。

どうでもいいコトなんですが、ロープウェイの車内放送用に、トヨタ純正カーオーディオ(しかもカセットデッキ)が使用されていたのにはちょっとびっくり。何年モノなんでしょうか。

ロープウェイで登り切ったあと、駅の屋上から景色を眺めてみると、これはかなりの絶景。西側の橘湾が一望できます。眺めが良いので、iPhoneでパノラマ写真撮ってみました。

ここから少し階段を上ってみると、なぜかおみくじが置いてあります。

ここから左手に進むと登山道、右手の階段を上るとさっきよりもう少し高い位置から景色を眺めるコトができる展望所があります。とりあえず右手の展望所へ行ってみると、さらにすごいパノラマ。写真右下が駅の屋上、左下がクルマを駐めた仁田峠の駐車場ですね。

んで、さっきのおみくじの所を登山道方面に少し進むと神社があるみたいなので、そこまで行ってみるコトに。結構道狭い。

5分くらい歩くと妙見神社という小さな神社が。ここにはベンチもあり、登山者と思しき方々が休憩してたりしました。

この神社の左手側には登山道の続きがあり、ここを進むと国見岳や普賢岳山頂方面に向かうコトになります。片道1時間くらいで普賢岳山頂まで行けるみたい。さすがに登山装備しているワケでもないので、そこまで行きませんが。

そして神社の右手側を少しだけ上ると、妙見岳の山頂に行けます。こちらはホントに少し上るだけ。ただ、途中少し道が崩れている箇所があったりして、足下には注意ですが。

妙見岳の山頂は標高1333メートル。「雲仙岳」というのは普賢岳や国見岳、この妙見岳といった山々の総称なんですね。

雲仙岳(うんぜんだけ)は、長崎県島原半島中央部にある火山で千々石カルデラの外輪に位置する。広義では普賢岳、国見岳、妙見岳の三峰、野岳九千部岳矢岳高岩山絹笠山の五岳からなる山体の総称。「三峰五岳の雲仙岳」と呼ばれる。

via: 雲仙岳 - Wikipedia

妙見岳の山頂から見る普賢岳平成新山。手前の緑の山が普賢岳、その奥が平成新山

雲仙というとやはり1990年~の噴火と火砕流のイメージが強く残っているんですが、多くの被害を受けた島原市は山の向こう側。その火山活動の結果生まれた平成新山が雲仙の最高峰になっちゃうんだから、すごいエネルギーですね。当時テレビで火砕流の映像を見て圧倒された記憶があるんで、今の穏やかな雲仙がなんか違う山に思えてしまいます。

せっかくなので、ここでもiPhoneでパノラマ写真撮ってみました。中央右側が普賢岳平成新山、その左手に谷を挟んで国見岳。

妙見岳の山頂までではありますが、想像以上に素晴らしい景色に出会えたので満足。ロープウェイ乗ってちょこっと歩くだけでこれだけの景色が見られるのだから、人気があるのもわかる気がします。

諫早湾堤防道路

雲仙から降りてきたあとは、北に向かい有明海方面に抜けます。福岡方面に最短で抜けるならば諫早まで戻り高速に乗るのが正解なんですが、荒川氏の提案により諫早湾干拓地の堤防道路を走ってみようじゃないか、というコトになりまして。

諫早湾干拓地って言うと、堤防完成後に漁業被害の問題なんかが叫ばれるようになっていろいろ問題になってるアレが思い浮かびますが(⇒ 諫早湾干拓事業 - Wikipedia)、その7km以上に及ぶ堤防上に道路が走ってるんですね。

 

実際に行ってみると、堤防手前に駐車できるスペースがあったのでクルマを駐めてみました。「監視カメラ作動中」という看板があり、思わず周囲を見渡しちゃいましたが。一体どこにカメラが……。

そして堤防上の道路だけあって、まさにひたすら一直線です。この直線っぷりは北海道のオロロンラインを彷彿とさせるモノがありますね。道の途中にも駐車場があったので、クルマを駐めて歩道橋から道路を眺める。下の写真は我々が進んできた方向、奥に見える山が雲仙。

反対側はこんな感じ。

よくもまぁこんな長さの堤防作ったなぁという感じではありますが。しかしWikipediaなんかを見てこの干拓事業問題の経緯を眺めてみると、堤防にある水門を開ける/開けないでそれぞれ賛成派と反対派が入り乱れており、法廷に於いても福岡高裁長崎地裁でその判断が分かれるなど、程よく泥沼の様相を呈しているようで。どうすんのコレ。

駐車場には干拓事業の有用性をアピールする看板が立てられておりましたが、今後どうなるんですかねこの堤防。でもまー、堤防そのものはもう無くせないだろうしなぁ、当面水門開ける/開けないで揉め続けるのかなぁ。

まーとりあえず眺めは抜群に良かったので、ドライブコースとしてはオススメです。

駅に立ち寄る

堤防道路の後は有明海沿いをひたすら北上。ここら辺はずっとJR長崎本線が併走しているんですが、途中良い味出してるローカルな駅があったので立ち寄ってみました。肥前七浦って駅。

駅の待合室は意外と広い。奥にも部屋があったりして、かつては駅員さんが居たのかな?今は無人駅。

そして待合室の隅に、錆びた金庫が置かれているのが妙に気になります。施錠してありましたが、中になんか入ってるのかな……。

少し待つと列車がやってきたんですが、どんな味のある車両がやってくるのかと思ったら、すげーモダンな車両でした。さすがJR九州普通列車にもこんな真新しい車両を投入しているとは……。

そんなこんなで

ここら(佐賀県)でなんか昼食を食べようと思ったんですが、佐賀ってなんか名物あったっけ?とちょうど2年前のG/Wに佐賀を訪れたときと全く同じ会話を荒川氏としつつ、特に何も思いつかなかったのでモスバーガーで済ませました。リッチモス美味かった。

クルマは福岡空港近くに店舗で乗り捨て返却。空港のお店でしばらくウダウダしたあと荒川氏と別れ、私は地下鉄で博多まで出て、新幹線で帰路へ。福岡の何がスゴいって、空港が市街地のど真ん中にあるところ。おかげで博多まで地下鉄2駅という驚異的なアクセスのしやすさ。

今回は鹿児島から熊本(少し宮崎)、長崎と巡ってみましたが、九州も良い景色が多いですね。学生の頃九州を一周して以来でしたが、概ね天気にも恵まれ風景を堪能するコトができました。

G/Wのお出かけ先を九州にしたのは「佐世保鎮守府に行こう!あと軍艦島」というシンプルな理由からでしたが、今のうちに行ったのは我ながらなかなか良いタイミングだったのでは無いかと思います。今回巡った軍艦島や長崎造船所のあたりって、産業遺産として世界遺産登録を目指しているみたい(⇒ 明治日本の産業革命遺産 九州・山口と関連地域)ですしね、もしこれ決まるようなコトがあると、無茶苦茶な混み方しそうだし……。

でも軍艦島なんて世界遺産登録しちゃった日には、どうやってあの廃墟の集積地を保全・保護するんですかね……?あれはもう自然に朽ちるに任せた方が良いのではないかと思うんですが。

でもまー、また来たいですね、九州。