大須は萌えているか?

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岡山・広島で城と戦争遺跡巡り その1~備中松山城編

今回のGWはギリギリまでどこに出掛けるか決めておらず、結局2泊3日の小旅行に行ってきました。方角的には岡山、広島のあたりをぶらぶらしたので、2013年夏の旅行とだいぶ被る感じではあるんですが、今回は前回見損ねた場所を拾っていく感じで。

なお、今回はクルマで出掛けようと思ったんですが、家族の都合によりクルマが使えなかったため電車とレンタカーを使いました。

やくもで備中高梁

旅行初日、まずは名古屋から新幹線で岡山まで。さらに岡山で特急「やくも」に乗り換えます。やくもに乗るのは初めてだったんですが、なんか古代人なんだか宇宙人なんだかよくわからないキャラクターがあしらってあるんですね。

で、このまま山陰へ行くわけではなく、途中の備中高梁駅で下車。目当ては現存12天守のひとつ、備中松山城。正式には「松山城」というみたいですが、四国の松山城との混同を避けるために「備中松山城」と呼ばれるコトが多いようです。現地の観光協会のサイトなんかでも「備中松山城」と表記してますね。

電車から降りるとホームでテレビカメラ回している人が居たり、駅前ではセレモニーの準備がされていたりと、なにやら賑やかな雰囲気。どうもこの駅、最近新しい橋上駅舎ができたばかりのようで、そのオープニングセレモニーが行われようとしていたんですね(⇒ 伯備線 備中高梁駅橋上駅舎の供用開始について:JR西日本)。

ちなみに旧駅舎がコレで↓

そのすぐ隣にある新駅舎がコレ↓。

旧駅舎がボロい……いやさ味のある雰囲気だけに、新駅舎が随分と立派に見えます。「天空の城」竹田城ブームの影響で、これまた雲海に覆われるときがあるという備中松山城も人気が高まっていると聞きますが、その影響もあるんでしょうか。

備中高梁駅~ふいご峠

備中高梁駅からは、タクシーで備中松山城まで行きます。歩いて行けなくも無いんですが、なにせ山城なので天守にたどり着くには1時間半くらい山道をえっちらおっちら登る必要があるみたいで。路線バスもあるみたいなんですが、本数があまり無さそうなのと、山のふもとまでしか行かないのでこちらも結局山道を登る必要があると。

で、タクシーだと8合目の「ふいご峠」というところまで乗せてってくれるので、とりあえず往路はタクシー使っちゃえと。片道1200円くらいでした。事前に予約しておけば乗り合いタクシーなんかもあるみたい。自家用車の場合、平日はふいご峠まで登っていけるみたいですが、土日祝日は城見橋公園というところの駐車場にクルマを駐め、ふいご峠まで登るシャトルバスを利用する必要があるそうな。

まー確かに狭めの峠道ですし、オマケにふいご峠の駐車場もかなりキャパが少ないので、人がたくさん来るとあっという間にオーバーフローして峠道で雪隠詰め、なんてコトになっちゃいますね。

実際問題、人気が出始めてからしばらくそういう状態が続いてしまっていたようで、タクシーの運転手さんが「あの時は酷かったですよ、観光協会の連中はロクに現地の状況なんて見に来ないし」とぼやいてました。

ふいご峠~天守

ふいご峠から天守までは徒歩15~20分くらいというコトで、気分的にはだいぶラク。とはいえ、それなりの山道を登っていくコトになるので、運動不足の身にはしんどいです。大きい荷物は岡山駅のコインロッカーにぶち込んでおいて正解でした。

で、山の頂上近くになると立派な石垣群が。この辺が大手門だった場所ですかね。

そこからもう少し石段を登っていくと天守へ。小ぶりではありますが、風格ありますね。

この城の外観上の特徴は1階中央の唐破風出窓。なんとなく、クルマのフロントグリルのようにも見えます。なんかロールスロイスっぽい(あれはパルテノン神殿を模したモノですが)。

天守は2層2階の構造なので、中はあっという間に見て回れちゃうんですが。1階に囲炉裏があるのがちょっとユニーク。

2階には「御社壇」と呼ばれる神々を祀った部屋が。1683年にこの城を修築した際のものだそうですが、その頃だとこの天守もそういう儀礼・式典に使われるコトが多かったんでしょうね。

天守の裏手には、これまた昔から現存している二重櫓もあります。天守がかなりキレイにされているのに対し、こっちの方がいかにも古そうな感じ。

天守自体は小さいし、山城なので結構訪れるのも大変ではありますが、一見の価値はありますね。特にこの石垣群はお気に入り。要塞感半端ない。

あと、ふいご峠からの道中からの眺めもかなりのもの。この日は曇っていたのでアレですが、それでも見事な風景でした。

雲海に覆われた城を見ようと思った場合は、隣の山に展望台があるみたいです(⇒ 雲海に浮かぶ備中松山城を望む展望台 - 高梁観光情報|備中たかはし)。タクシーの運転手さん曰く、秋から冬にかけては頻繁に朝霧が出るとのこと。竹田城は雲海狙いのカメラマンで阿鼻叫喚と聞きますが、こちらはどれくらい混雑するんですかねぇ。

下山

帰りはふいご峠からも遊歩道を歩いて下山しました。下りなんでラクやろ、と思ったら、落ち葉が積もって滑りやすく、また大きめの石がたくさん転がっているので結構歩くのに難儀したりして。

遊歩道の入り口には杖が用意されていたんで、もし登りも全部歩く場合はこれ使わせて貰った方が良さげですね。たぶんすげー疲れると思うけど。

駅までの道中にある石橋や石垣の辺り↓が御根子屋と呼ばれる藩政が行われていた屋敷の跡みたいなんですが、今は高校やらになってます。

もう少し歩くと武家屋敷なんかもあるんですが、今回はパス。それにしてもこの辺、保育園までもがずいぶん立派な土塀で囲まれてたりして面白いです。

徒歩で備中高梁駅に戻った頃にはセレモニーも終わったみたいで、何の変哲も無い駅前の風景となっておりました。ちょうどすぐ特急に乗れそうだったので、そのまま岡山へ引き返して昼飯にするコトに。岡山名物ってなんかあったかしらん、とググってみると「デミカツ丼」なるものがあると知り、岡山駅から少し歩いたところにある味司 野村というお店でカツ丼とデミカツ丼のセットを食べました。

ポイントは名前の通りのデミグラスソースと、カツの下に敷かれた茹でキャベツでしょうか。雰囲気的には味噌カツを彷彿とさせるモノがありますが、食べてみるとこっちのが甘く、似て非なるモノだとわかります。しかし、普通の卵とじのカツ丼と交互に食べてみると意外とアリだと思えてしまうのが不思議。これ単体だとちょっとアレかも?

お腹を満たしたところで、再び新幹線に乗って広島へと向かいます。……続く。