大須は萌えているか?

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MacBook Pro (late 2016)を購入して使ってみた印象

すっかり書きそびれていたのですが、新型MacBook Proを買っていたのでした。届いたのがSUZUKA Sound of ENGINEを見物した日だったので、もう丸1ヶ月くらい前ですね。

購入した理由

MacBook Proを購入したのはそんなに大した理由も無いんですが、今年の夏に5年使ったMac miniぶっ壊れて手持ちのMacが実に9年落ちのiMacのみになった(あとMacUbuntuデュアルブート環境にしてる8年落ちのMacBookもあるにはありますが、もう数年電源入れてない)のと、そのiMacmacOS Sierraのアップデート対象からは外され、最新のMac OSを試す環境が無くなってしまったというのがひとつ。

あと、モバイルノートとして使っているVAIO Zも6年半落ちのマシンとなり、起動に妙に時間が掛かったりしてしんどくなってきたというのもあります。いずれにせよ、仕事なんかでゴリゴリ使うワケではなく、自宅のサブ機&主に旅先なんかに持って行くモバイルノートとしての用途となります。

それならProじゃなくて普通のMacBookで良いじゃん、という説もあるんですが、あのペラペラ過ぎるキーボードが嫌で買うべきかどうしようか悩んでいたらTouch Barなんていう愉快そうな機能を付けたProが出るっていうもんだからついつい食いついちゃったワケです。Proのキーボードも結局ペラペラなんですが、MacBookよりフィーリングが良くなっているっていうし。

購入したマシンスペック

モバイル用途も考慮に入れて、マシンは13インチのTouch Bar付きにしました。色はスペースグレイ、CPUとメモリはデフォルトのCore i5 2.9Ghzデュアルコア+8GBメモリ。

見た目の印象

見た目の第一印象は大変素晴らしい。MacBook Proを購入するのは初めてですが、Proってもっとゴツいイメージだったのにとても薄くて軽い。現行のMacBookほどではないにせよ、MacBook Airとほぼ同じ重量ってのはステキです。

試しに置物と化している8年落ちのMacBookと重ねてみると、8年の時の流れが実感できます。

8年前はこの下敷きになっているMacBookも「ぐおお、かっこええ!」と思って買ったワケなんですけどね、時の流れって残酷だよね。新型MacBook Proはヒンジの部分もボディ同色の金属になっているのも良いですね。閉じてる状態だと1枚の金属板のよう。

入力端子がUSB-Cに統一されているのも、見た目がスッキリしている要因のひとつでしょうね。しかしだ、iPhone7で華麗に取っ払ったヘッドホンジャックがこちらでは廃止されなかったんですね(本体右側に付いてる)。

音楽業界にMacBook愛用者が多いから、という理由みたいですが、その割りに光デジタルオーディオ出力機能は廃止されているみたいで、イマイチその辺のポリシーがわかりません。

新型MacBook Pro、光デジタルオーディオ出力を廃止していた! - iPhone Mania

あと個人的には、天板のリンゴマークが光らなくなったのは痛恨です。アレが光るのが良かったのに。あの「じょーん」(?)って起動音はちょっとやかましいなと思っていたので消えてくれて一向に構わないのですが。代わりといってはなんですが、リンゴマークの部分は鏡面加工されており、めっちゃ反射するようになってますけどね。

↓何か少女の顔のようなものが逆向きに写り込んでいることにお気づきだろうか……。

キーボードの印象

で、個人的には一番気になっていたキーボードですが、現行のMacBookよりは良いです。クリック感が出たというか、押してる感じがするので。しかしストロークの少なさは相変わらずなので、コレに馴染めるかどうかは個人差がありそうですね。私はじわじわ慣れてきた気はするのですが、しかし長文打ったりするのはやっぱしんどいかな。プログラミングやライティングをメインに使いたいって人は、Apple Storeなりでよーく実機の感触確かめた方が良いです。

まー私が自宅メイン機のメカニカルキーボード(CHERRY茶軸のMajestouch)の感触に馴染んでしまっている、というのもあるかもしれませんが。MacBookのキーボードは「打つ」んじゃなくて「撫でる」ような感覚で扱うのがたぶん正解で、「カチャカチャカチャ……ッターン!」っていうのが大好きな人にはまったく向いてません。

でもMacBookのキーボードが静かかって言うとそうでもなくて、割とペチペチ音がします。青軸のメカニカルキーボードなんかに比べれば余程マシなレベルですが、「ペチペチペチペチ……ペチッ」っていう音もそれはそれで気になります。特にスペースキーの音が地味に大きい。

Touch Barの印象

自分が常用しているアプリケーションがあまり対応していないので、Touch Barはあまり良いとも悪いとも言えず。……しかしそれも寂しい話なので、MacBook ProではメインブラウザをChromeからSafariに変えましたよまったくもう。しかしすげー久しぶりにMacSafari使ったら、拡張機能が案外充実してて割と不満なく使えちゃいそうな気もしてきました。

そんなSafariでTouch Barの存在を有難く感じるのは、ニコニコとかAmazonプライムの動画をフルスクリーンで再生しているときにシークバーが表示されるコトでしょうか。すげーピンポイントですけど。

だいたいはショートカットキーの方が速いしなぁ……。Touch Barはショートカットキーを知らない初心者でも各ファンクションにアクセスしやすくなるというメリットがある、と書いているレビュー記事を見かけたりもしましたが、しかしこのマシンMacBook「Pro」ですよね?

しかしだ、今のとこ実用上ロクに役に立たないとしてもですよ、Touch Barを活用した魅力的なアプリが次々に世に放たれているではありませんか。

Touch Barがナイト2000のアレに変貌したり、

Touch Bar上を寿司が流れたり、

Touch Barでパックマンもプレイしたり。

役に立つか立たないかより、ウケるかウケないかを重視する人は迷わずTouch Bar付きモデルを買いましょう。

ただアレですよ、今後Touch Barに対応するアプリが増えて、ショートカットキーが割り当たってないけど自分がよく使う機能をTouch Barボタンとして登録しておけたりすると、かなり便利になりそうですけどね。ユーザーマクロとかそういうの。他にも物理キーの代替としてだけでなく、補助的な情報を表示したりだとか、発想次第ではいろいろ面白そうなコトができそうな気はします。

あと問題は、現状MacBook Pro専用のデバイスであるTouch Bar用の機能を作り込んでくれるアプリ屋さんがどれだけ居るか、というところですが。

そのほかの印象

起動スピード

MacBook Pro使って一番驚いたかもしれないのが、起動のスピード。シャットダウンした状態からでも、天板を開くと数秒でユーザー選択画面が表示される。そこからパスワードを打ち込んでデスクトップが表示されるまでは10秒ちょい掛かりますが、それでも「あっという間」と表現しても差し支えないレベルかと思います。

スリープ状態からの復帰はTouch IDが使えるので、それこそ一瞬。タブレット並みのスピード感、いいですね。しかしながら私自身、新しいPCを買うのは5年ぶり(ノートPCはVAIO以来なので6年半ぶり)となるので、イマドキのノートPCはこれくらい速いのが当たり前なのかもしれませんが。

バッテリー

そんなにCPUをぶん回す作業をしていないせいもあるかと思いますが、バッテリーのもちはProとしては悪く無い印象。WiFiでネット繋いでアレコレしながらテキスト打ったりごにょごにょするくらいなら、半日以上はもつ感じ。丸一日はちょっと厳しい気がする。動画編集とかCPUをゴリゴリに使う作業はさすがにACアダプタ使いましょう。

しかし電源ケーブルもUSB-Cで繋ぐので、左右どちらからでもイケるというのはケーブルの取り回しをアレンジできて良いですね。モバイルバッテリーからも給電できますし(さすがにモリモリ充電できるワケでは無さそうですが)。MagSafeが廃止になってしまったというデメリットはありますが、そこはトレードオフかな。

USB-Cアダプタ

従来のUSB-Aなんかの端子や、HDMIを接続するには別途アダプタが必要なので、たまたまAmazonタイムセールで投げ売りされていたこのアダプタ↓を買いました……って今見たら在庫切れ・再入荷の予定無しという有様になってるな……。

AUKEY USB Cハブ Power Delivery対応 高速USB 3.0 4ポート/USB-C 充電ポート搭載 MacBook、ChromeBook Pixel他対応 CB-C23
リエーター情報なし
AUKEY(オーキー)

ひょっとしたら、廃番になる商品の在庫処分だったんだろうか。まぁ、他にも安めのUSB-Cアダプタはたくさん出ているので、案外困らない。Apple Storeで売ってるお高めのヤツ買う必要は無いです。

スピーカー

ノートPCにしてはなんか妙に良い音が鳴る。半据え置きのメイン機として使う場合でも、外付けスピーカーいらんのじゃないかってくらい良い音鳴る。しかもボリューム上げると結構大きな音にも耐える。公式の商品紹介に

完全に再設計されたスピーカーはダイナミックレンジが2倍になり、音量が最大58パーセント 大きくなりました。低音も2.5倍大きくなったので、迫力ある重低音を最大限に楽しめます。

via: MacBook Pro - Apple(日本)

って書いてあるのは割とほんとう。

トラックパッド

ほんとにでかい。

そしてMacBookトラックパッドの良さは今更言うまでもなく、その強みをフルに活かすための大きさってコトですね。おかげでMacBookはマウスなぞ不要。3本指や4本指のジェスチャーもやりやすくなったので、BetterTouchToolでカスタマイズすればさらに捗る。

そんなこんなで

総評としては、自分の使用用途としては満足してます。シャットダウン状態からでもパッと使える速度は魅力的だし、高いマシンスペックを持つくせに持ち運びも苦にならない。そして見た目がカッコいい。とてもカッコいい。(大事なコトなので2回)

値段を考えると非常に贅沢な使い方な気もしますが。

一方でやっぱりキーボードのフィーリングは万人ウケするものじゃないと思うし、Touch Barも今のとこ「これがあるとめっちゃ捗る」というモノでもありません。面白いし可能性は感じるけど。仕事で使う人にとっては、常用アプリのTouch Bar対応次第で評価が変わってきそうですね。とりあえずPhotoshopは対応したみたいだし、Adobeのソフトは順次対応していきそうですが。

Learn how to work with the MacBook Pro Touch Bar in Photoshop.

以前読んだ記事で

Appleは新しいMacBookを、先代より速いAirとしてではなく、先代より薄いProとして市場に出すことを選んだ。だが、実際には基本的に同じものなのだ。そんなことはAppleもよく分かっている。

(中略)

だが、モデル名としてProとAirのどちらを選ぶかというのは、単なる意味論ではない──Proという言葉は重要なのだ。

新しいMacBook Proはプロ向けではなく、プロはそれを知っている。

via: 新型MacBook「Pro」ではなく「Air」にすべきだった - CNET Japan

なんて書かれたりしてましたが、実際触ってみるとなんとなく頷ける話です。「プロユース」の道具としては、どことなく中途半端に見える。私のように、私用マシンとしてサブ&モバイル用途として使う分には申し分の無いマシン。ただ、サブマシンとしては高価。

そう考えるとなかなかに悩ましいマシンですこれは。