大須は萌えているか?

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F1[17] 中国GP 決勝

天候はそこまで荒れませんでしたが、なかなか面白いレースでした。F1中国GP決勝。

ハミルトン完勝

形としてはハミルトンの完勝でしたね。ただ、元々メルセデスPUが有利とされていたこのサーキットで、しかも戦略上のマズさもあったフェラーリベッテルが、ハミルトンの後ろでチェッカーを受けたというのは興味深い結果ではありました。もちろん、ハミルトンにはペースをコントロールする余裕があった感じですし、ベッテルがもっと詰め寄るコトができたとしてもハミルトンの勝利に変わりは無かったでしょうけど。

ただ、フェラーリが特定のコースレイアウトや天候に特化したマシンではなく、どういう状況でもそこそこメルセデスと正面から戦えると分かったのはファンとしても収穫でしょう。ハミルトン自身も、他チームからのライバル出現を喜んでいたようでしたが。

まだメルセデスがやや有意な立場に居るようには見えますし、フェラーリベッテルが好調な一方でライコネンが思うようなパフォーマンスを発揮できていないのが気がかりではありますが……シーズン中の開発ペースによっては、結最後の方までタイトル争いをもつれさせるコトはできるかも。特にコンストラクターズはね。ボタスもセーフティカーラン中にマシンをスピンさせちゃう程度のうっかりさんではあるので。

しかし、やはり複数のチームが同じレベルの速さで競い合えるって面白いもんですねぇ……(ワンメイクレース好きな人から見ると笑われそうな話ですが)。

まぁでもね、F1の場合はちょっと勝手が違うっていうかね、それぞれのチームが独自のシャシーを作り上げるというのが「大前提」なワケで、その中で複数のトップチームの速さが拮抗するという「奇跡」を楽しみたいのでありましてね。うん。

雨でキレ味が増すフェルスタッペンとアロンソ

そしてレインコンディションでのパフォーマンスに期待していたフェルスタッペン、やはりというかオープニングラップから凄まじい走りを披露していましたね。1周終わっただけでめちゃくちゃ順位上げてきて、何が起きたか理解できないレベル。川井ちゃんが93年ドニントンでのセナのラップを引き合いに出してましたが、確かにそれに匹敵するようなラップが刻まれていたとしか。

レース終盤、無線でひたすら「グロージャンどかせー」って訴えてたのは「なんだかなぁ」な感じですが、タイヤもタレてきてクルマのバランスがイマイチになり、そこをリカルドに突かれて不満が溜まっていたんでしょうねぇ。

Verstappen: Holding off Ricciardo ‘not nice’

ジャンプアップのすごさという意味ではアロンソも素晴らしかったですけどね。アロンソはチームがここまでクソミソな状態の中でも、腐らずレースでは最大限のパフォーマンスを発揮するところはホントにプロだな、と思います。プロ中のプロ。

10位を走り続けた開幕戦オーストラリアGPをキャリアベストレベルのレースと表現したアロンソだが、今回の中国GPでのパフォーマンスはそれと同等か、それ以上だったかもしれないと振り返った。

via: アロンソ、8位を失うもキャリアベストレースに満足感「メルセデスF1についていけたなんて信じられない!」

アロンソはたびたび「キャリアベストの走りができた」みたいなコメントをしているよーな気がしますが、アロンソにしてみたら「俺は常に最高の仕事をしている、お前らはどうだ」ってマクラーレンとホンダに問いかけている感じがしますね。ホンダが壊れなかったら今度はドライブシャフトが、なんてドライバーにとっては「勘弁してくれ」って状況でしょう。

こういう難しいコンディションで信じられないような走りを披露するドライバーこそプロって感じしますし、彼らの実力が報われるマシンに乗ってて欲しいもんですね。

そのほか

オープニングラップで早々にリタイヤしてしまったストロール、単独でやっちまったのかと思ったらペレスとの接触だったんですね。ストロールは確かにコーナーへの優先権は持っていたと思うんですが、それにしてもイン側を全然見てない感じするなぁ……と思ったらペレスもそのようにコメントしてました。

I don’t think he saw me on the inside because he didn’t give me any space.

via: Sergio Perez : What the teams said - race day in Shanghai

まぁ、やっぱこの辺は経験がね?

唯一ドライタイヤでスタートするというギャンブルに出たサインツは、スタートで大きく順位を落としたものの、その後目論み通りに他車のピットインを横目にめきめき順位を上げ、7位フィニッシュに持ち込んだのはお見事でした。予選ではストロールにほんのわずかの差で敗れてしまいましたが、決勝で大胆な作戦を取りながらきっちり結果に繋げてみせたのは素晴らしい。

一方で、予選で良さげに見えたヒュルケンベルグはVSCとセーフティカーランの間に追い越しがあったとかでペナルティを喰らってしまい、12位フィニッシュとなにやってるんだかな感じに。予選6番手に食い込んでいたマッサも冷えたタイヤに悪戦苦闘している間にずるずる順位を下げ、こちらは14位フィニッシュ。ウイリアムズはやっぱ局面によって得意不得意の振れ幅が大きい感じで、レッドブルの対抗馬としては弱いかな……という印象。

あと、開幕戦で株を上げたジョビナッツィ、今回の2日連続クラッシュで大きく株を下げちゃいましたね……ウェーレインの復帰はいつになるんだろ。