大須は萌えているか?

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F1[19] ロシアGP 決勝

今年はプーチン大統領来なかったですね?……F1ロシアGP決勝。

フェラーリ自滅?

今年はとうとう、ロシアのメルセデス全勝記録が途絶えてしまうのかなー、と思っていたんですが、なんと記録が継続してしまいました。しかもメルセデス1-2で。予選の強さ、そしてスタート後に1-2フォーメーションを作り上げてレースをコントロールするフェラーリを見て、こりゃフェラーリのレースだな、と思ったりもしたんですけども。

まさか、タイヤ交換直後のベッテルがMGU-Kのトラブルでマシンを止めてしまい、それがきっかけでVSCが入り、それを見たハミルトンがすかさずピットに入り、まんまとルクレールの前でコース復帰しちゃうとはねえ……。CS放送で川井ちゃんもフェラーリはなぜベッテルをピットまで走るように言わなかったのか、と批判していましたが、フェラーリのビノット曰く、「安全上の理由だ」と。

"It's a shame because maybe 100 metres later we had the pitlane, but it was the safest action we could do for Seb, and obviously safety is first.

via: Binotto: Costly F1 Russian GP Vettel stop was for safety reasons - F1 - Autosport

通常ならピットまで走らせるところだけど、ハイブリッドシステムに関連するトラブルでもあり、マシンのダメージと問題が明確に把握できていなかったため、ドライバーの安全を最優先としてマシンを即刻止めさせた、というコトですかね。だとすると、これはこれで英断であると言えます。結果的に、これでフェラーリは勝利を失っちゃいましたけど。

にしてもベッテルは、マシンを止めるまでは力強い走りをしてましたよね。着実にルクレールとの差を広げてましたし。ただ、レース前に取り決めたハズのポジション入れ替えを拒否するのは頂けないけど。ルクレールはこの件についてチームやベッテルを批難するような発言は一切しておらず、非常に大人な態度を貫いています。前回、無線でイラついた様子を見せたらそれだけでニュースになっちゃって、本人も反省してましたしね。まあ今回も、レース中の無線では明らかに不満そうだったけど。

なおビノットさん、ルクレールをピットに入れたあと、ベッテルのピットインをしばらく引っ張らせたのは、ルクレールにアンダーカットさせるために意図的にそうしたのだ、という観測を否定しています。

“We didn’t do that for the purpose of the undercut, there was always time to swap later on,” he said. “The reason is because we knew in case of Safety Car, we would have been vulnerable, so keeping Seb ahead on track was for us the best situation, so we just called him when the tyres were too worn, and that was the right moment to do it.”

via: Vettel not keen to discuss details of pre-Russian GP agreement with Leclerc | Formula 1

ベッテルのピットを引っ張ったのはセーフティカーが入るコトを警戒したからであり、その後ベッテルを入れたのはタイヤが限界だったからだと。しかし、ルクレールベッテルのタイム差を見ると、ちょうどルクレールがアンダーカットできるジャストタイミングでピットに呼んだように見えるんだけど……。なにより、ルクレールが「セブがピットに入ったときにポジションを入れ替えたんだ」ってコメントしてますがそれは。

ビノットさんの発言って、どこまで額面通りに受け取っていいのかよくわからん……。

強かったメルセデス、及第点なレッドブル

タイミングよくVSCが入ったコトもあって1-2フィニッシュを飾ったメルセデスですが、しかし決勝のレースペースも力強いものでしたね。川井ちゃん情報だと、ソフトタイヤのレースペースはフェラーリのが良い、っていう話でしたけど、ソフトに履き替えたあとのメルセデスはむしろ調子良さそうに見えたりして。ボタスも最後までルクレールうを後ろに押さえてみせましたしね。ボタスは明らかにミディアムよりソフトに履き替えてからの方が動きが良かった。

ルクレールがトラックポジションをひとつ落としてでもソフトに履き替えたのは、ハミルトンより6周オールドのミディアムタイヤよりは、自信のあるソフトタイヤの方が勝負できる……と踏んだからでしょうが、そこはメルセデスのレースペースを甘く見ていた&決断が1周遅かったですね。せめて、ボタスを前に行かせないうちに交換できていればねえ……。

メルセデスフェラーリが真っ向勝負している一方で、影の薄かった感もあるレッドブルですが、アルボンがピットレーンスタートから5位フィニッシュって凄まじい追い上げぶりでした。メルセデスフェラーリにはまったく歯が立たなかったのは残念ではありますが、しかし鈴鹿に対しての期待感はあるかな、と。なかなか抜けない鈴鹿サーキットではありますが、フェルスタッペンもアルボンも、隙あらば抜いていく2人ですからね、楽しみです。

記者会見で鈴鹿の展望を尋ねられたハミルトンは「誰が速いのか予想ができない」としながら、今年も鈴鹿のコトをべた褒め。

So it’s exciting to go there because that’s a serious driver’s track, one of the best ones of the whole year. The tarmac run-off areas that you see here or around the world… it’s proper grass and gravel and walls so it’s the ultimate test, I would say, that track, for the car and also for the driver.

via: FIA post-race press conference - Russia | Formula 1

ルクレールも「去年は特に第一セクターを走るのがとても楽しかった」と鈴鹿を気に入ったご様子。

I’ve only been to Suzuka once but it’s a track I loved, last year I took so much pleasure driving especially through the first sector. It was just a really great experience so I’m really looking forward to going back there.

via: FIA post-race press conference - Russia | Formula 1

メルセデス有利な展開かとは思いますが、今のフェラーリならかなりガチンコな勝負になりそうな気もしますし、そこにレッドブルがどう絡むか、今から日本GP楽しみです、うむ。

そのほか

川井ちゃんが7位入賞したペレスのコトを、「昔でいうブーツェンみたい」と評しておりましたが、確かにここ4戦の成績を見ると6位が1回に7位2回、でも予選でシングルグリッドからスタートできたのはスパの1戦だけという、ポイント圏外から気がつけばスルッと順位を上げている、まさにベテランの技が光るレースを見せておりますね。

Best of the Restを賭けた戦いでは、マクラーレンが2台揃って確実にポイントを稼いだのに対し、ルノーヒュルケンベルグが10位に入るのがやっと。リカルドは不運が続いておりますねえ。リカルドはここ6戦でモンツァの4位以外はすべてノーポイント、逆にコツコツ入賞しているヒュルケンベルグがポイントでリカルドに追いついてしまいました。ギャラで言ったらリカルドの方が遥かに貰っているハズ&ヒュルケンベルグはシートを失う立場ですが、成績だけ見ると「アレ?」っていう感じ。

正直、リカルドは2021年にはルノーには居ないだろうな……。