8月下旬にSUZUKA 10HOURSを観戦して以降、ふと新しいカメラが欲しくなっちゃったんですよ。
今現在使っているのは、6年前に購入したキヤノン EOS 60D。当時、70Dが発売する直前くらいで、だいぶ値下がりしていたところを購入した記憶があります。そもそも60Dが発売になったのは2010年の秋となっているので、もう9年前のカメラになるんですね。
鈴鹿サーキットで写真撮ってるとなにが良くないって、観客席にもスゲエ高価な機材を持って来ている人がゴロゴロ居て、物欲を刺激されちゃうところであります。あと、高速で走るレーシングカーを撮影するというのはオートフォーカスの追従性やら連写性能やらが試されますし、加えて10時間耐久レースともなるとピーカン晴れの昼間から日没まで、明るさがどんどん変わる環境下での撮影にもなります。撮影者の経験値もさることながら、カメラ自体の性能も試される環境ではないかと思うんですね。60Dだと、高感度撮影でISO1000くらいまで上げるとかなりノイズ目立っちゃうし……。
私の写真を撮る腕前が昔から全然成長していないという大問題もあるんですが、道具を新しくするコトでもうちょっとマシにならないだろうか……という物欲が芽生えてきてしまってですね。
そこから何と無しに、今カメラを買い換えるとしたら何が良いだろうか、というコトを考え始めたんですが、考え始めるとなかなか悩ましい。今使っているのがAPS-C機なので、フルサイズへの乗り換えっていうのは当然考えるんですけど、今フルサイズで興味があるといえば、やはりミラーレスのEOS RかRP。
ただ、評判なんかを見ていて気になったのは、Rシリーズは動体撮影用のカメラとしては弱い、という話。AIサーボの追従性とか連写性能とか。EOS Rは少々お高いので、買うならRPのほうかなあとも思ったんですが、RPだとなおさら厳しい。
ほんなら、ミラーレスではなくてキヤノン一眼レフで一番お手頃なフルサイズ機・6D Mark IIという手も……と思ったんですが、こちらも連写性能とかを見ると良いとは言えない。
あと、APS-Cだと焦点距離がフルサイズの1.6倍になる=望遠側に強い、というのはサーキットみたいなところでは大きなメリットで、フルサイズでAPS-Cと同じくらいアップで撮りたいとなると、さらなる投資が必要になってしまう。オマケに、今60Dで使っているEF-Sレンズは使えなくなってしまいます(EF-Sはツインレンズキットで付いてきた2本に加え、60mm F2.8マクロ USMと15-85mm F3.5-5.6 IS USMを買い足してる)。マクロの方は最近久しく使って無いんですが、15-85mmの方は守備範囲が広いもんだからとても便利で、いつもはだいたいカメラに付けっぱなしになっているっていう。
望遠ズームで買い足したEF70-300mm F4-5.6 IS II USMはフルサイズでも使えるレンズですが、APS-Cと同等の焦点距離で使いたいとなるとテレコン使うとかしないといけない。
そう考えると、やっぱりフルサイズよりAPS-Cの方が良いかなあ……と思ったりもして、そうなるとキヤノンのAPS-C機フラッグシップで、動きモノにも大層強いと評判の7D Mark IIが候補に挙がってくるワケですが……これも少々悩ましい。
今でも一線級の性能を持っているとはいえ、発売されたのが5年前になるワケで、今敢えてこれを買うか?というのが一点。そのぶん、価格はだいぶ下がってきているようではありますけども。液晶モニターがバリアングルじゃないのも、個人的には惜しいポイント。60Dでは、カメラを高く持ち上げたり、逆にローアングルから撮る際にわりとバリアングル重宝しているので。
あと、せっかく新しいカメラ買うなら、WiFiやBluetoothに対応してて欲しいなあ、というのも正直なところ。60Dは非対応なので、WiFi対応のカメラ良いなあ、とはずっと思っておりました。7D Mark IIも別売りのアダプタを差し込めば対応できるみたいなんですけど、これ使うとバッテリー消費がかなり早くなっちゃうみたいで……。そうでなくとも、7D Mark IIはバッテリーの減りが早いみたいなのに(ファインダー撮影可能枚数が60Dの半分くらいしか無い)。
ついでに言うと、フラッグシップだけあって7D Mark IIって少々ガタイがでかくて重い。60Dより150gくらい重い。APS-C機の良さって、フルサイズに比べてやや軽量・コンパクトで持ち出しやすい、っていうところもあると思ってるんですけど、こいつはフルサイズの5D Mark IVよりも重い。ううむ。
こうしてあれこれ比較してみると、どれもメリットと同じくらいデメリットがそれなりにあり、決め手に欠ける……というのが正直なところで。ちなみに、ここまで悩んだのが8月26日のことです。
そしたらその2日後の8月28日、EOS 90Dなんてモノが発表されたじゃありませんか。
APS-C一眼レフカメラ:キヤノン EOS 90D スペシャルサイト|TOP
プロ仕様として一ケタの数字を与えられた7Dとは違って、60Dの系譜に連なる中級者モデルという位置づけですが、映像エンジンは最新のDIGIC 8、画素数はAPS-C機としては初の3000万超え。連写速度は7D Mark IIと同等。もちろんバリアングル液晶だし、WiFiとBluetoothにも対応。バッテリーの持ちは60Dより良好だし、重さはなんと60Dより50gくらい軽い。
7D Mark IIよりファインダー測距点が少ないだとか、デュアルスロットじゃないだとか、連続撮影枚数が劣るだとかっていうのはあるんですが、個人的にこの辺は妥協できるポイント。それよりも、90Dのメリットの方がはるかに大きい。それに今使ってる60Dと比べれば、どれも90Dの圧勝だから!
……つい2日前に、「あーこんなカメラ欲しいなー」と妄想していたスペックそのものズバリなモノが登場してきたもんだから、辛抱たまらず程なくして予約注文を入れてしまったのでした(ビックカメラで)。
で、当初9月12日発売予定となっていたので、本来であればもう手にしていたハズ、だったんですが、先日関東地方に多大な被害を及ぼした台風15号により、キヤノンの倉庫が被災してまい発売が延期。そして改めて、9月20日発売と発表されたのでした。
キヤノン、「EOS 90D」を9月20日に発売 - デジカメ Watch
ただ、発売が延びて悶々としている間に、つい魔が差した私はレンズを一本ポチってしまい……(続く)