大須は萌えているか?

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ありがとうございました、今宮さん

autosport webの方でも記事になっていたので。

日本のF1報道のパイオニア、モータースポーツ・ジャーナリストの今宮純氏が死去 | F1 | autosport web

日本のF1ファンの中で知らない人は居ないであろう、長年フジテレビF1中継の解説を務めていた今宮純さんが亡くなったとのこと。近年フジテレビNEXTでの中継では川井ちゃんがレギュラー解説を務めており、今宮さんは一歩引いた立場ではあったんですが、各メディアで精力的にコラムを執筆されてまたし、昨年の鈴鹿でも元気そうな姿を見せていたこともあり、突然の訃報にただ驚くばかりです。

今宮さんといえば、鈴鹿のF1はおろか1976年の富士スピードウェイで開催された「F1世界選手権イン・ジャパン」の時にはすでに現場で取材していたという、まさに「日本のF1報道のパイオニア」。私がF1を見始めたのは1992年頃ですが、当時もテレビ中継のレギュラー解説を務めており、その物腰柔らかく丁寧な解説はF1初心者の私にも非常にわかりやすいものでした。

俯瞰的に状況を観察して、データとロジックを重視したコメントをする川井ちゃんとは違い、今宮さんはコースサイドから各マシン・各ドライバーのドライビングを丁寧に観察し、ドライバーたちに寄り添うような解説をしていたのが印象的でした。そして、こうした異なる視点からの解説が合わさることにより、よりF1への興味がかき立てられたような気がします。私にとって、今宮さんはF1とは何かを教えてくれる「先生」のひとりでした(日本の多くのF1ファンにとってもそうなんだと思います)。

私がF1を見始めてから、今宮さん・川井ちゃん・森脇さん・津川さんといったメンバーはもう「居て当たり前」な存在になっていたのですが、この訃報に接した際に、気がつけば自分がF1を見始めてから既に27年という歳月が経っているのだ、ということを実感せざるを得ませんでした。どんどんマシンが進化し、ドライバーたちが入れ替わっていく変化の激しいF1界にあって、変わらずにその現場に居続けてきた今宮さんや川井ちゃんといった存在は、なにかこう「安心できる存在」というか、「ずっとそこに居続けて欲しい存在」になっていたように思います。そうした存在が失われたということは大きなショックですし、信じられない気持ちもあります。

心よりご冥福をお祈りいたします。